イラストレーターで文字ツールを使うと、使用するフォントによって差はあるようですが、テキスト下に余白ができてしまい、この余白を詰めることができない…といったことに出くわします。そのため、オブジェクトに合わせて「上下中央」に配置しても、下の余白も含めたオブジェクトが中央に配置されるため、文字として見ると中央でなく偏って見えるといったことで、頭を悩ませることがあります。この不必要な(笑)、下余白の削除方法です。
文字ツールを使って文字を配置すると、周囲のバウンディングボックスは、実際の文字のサイズよりも、大きくなります。特に文字の基線より下の余白が広くとられる感があります。この余白を取ろうとして、縮小をかけると、フォント自体が小さくなってしまいます。
アートボード上でも気に成らないわけではありませんが、特にアートボードのギリギリ端に配置したような場合、枠がはみ出してしまうような場合もあります。印刷物には特に影響しないのですが、
アートボード上のオブジェクトをすべて選択して
1つの画像として[書き出し]などをした場合
文字の下のこの微妙な空間も合わせて書き出されることになり、寸法が狂ってしまって、またサイズを変更するといったようなことが必要になる場合もあります。
この文字の下余白を削除するには、文字をアウトライン化することでも可能ですが、そうすると文字としての性質を失くことになり、後で対処に困る場合があります。アウトラインをかけずに、下の余白を削除するには
まず「プレビュー境界を使用」する設定に変更します。[整列]パネルのオプションメニューから「プレビュー境界を使用」にチェックを入れます。整列の際、パスを基準とするのでなく、見た目で揃える…といった機能です。
文字を選択して[アピアランス]パネルを使い、
[新規効果を追加]ボタンから[パス][オブジェクトのアウトライン]効果を適用します。
文字の下についていた余白がなくなります。
書き出した場合も、余分な領域がついてきません。