2021年06月13日

桁数の多い数値の最後の数字が0に変わる

エクセルは計算に使うソフトですが、数値データの扱いには少し癖があります。

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エクセルでは、列幅に収まりきらないほどの桁数の数値を入力すると、「E+08」「E+09」…といった表記になることは良く知られています。

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文字の場合だと、隣のセルが空欄の場合は、右に溢れるようにはみ出したデータもすべて見えますが、隣のセルにデータがある場合、列の幅だけしか文字データを確認することができません。

数値の場合は、セルに右詰めされますので、左に溢れるようにはみ出すわけにもいかず、かと言って文字列データのように確認できない数字があると、数値データの桁の取り違いが起こってしまいます。

そこでいわゆる指数表示形式になります。「E+08」つまり、×10の8乗を表現しています。

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が、実はエクセルでは、列幅がタップリ余裕があっても、12桁以上になると、指数表示になってしまいます。

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実は、カンマ表示を設定したりすると、簡単に指数表示になることを防げるのですが、表示にカンマは要らないという事もあります。

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そう言う場合は、表示形式を「標準」から「数値」に変更する事で

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指数表示になることを防ぐことができます。

が…、お気づきでしょうか。15桁を超えると、つまり16桁からは、末尾の数字が「0」になってしまいます。Excelは浮動小数点算術に関する標準「IEEE 754」に従っています。難しい事はよくわかりませんが、この関係で、末尾の数字が「0」になってしまうのだそうです。

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これを切り抜けるには、データの先頭にアポストロフィーをつけて入力します。

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セルの左端には緑の三角形が表示されますが、これは印刷されません。但しアポストロフィーを付ける事で、以下のデータが「文字」として認識されていますので、左詰めに配置されます。

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勿論、右詰命令を出すことで、配置は変えることができます。

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あるいは、セルの書式設定で「文字列」を指定します。

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文字列に変更してあるセルに、桁数の多い数値を入力すると、あくまで文字列として入力されるため、アポストロフィーを付けた時と同様、文字列として左詰めに入力されます。

但し、書式設定を変更してしまった場合、Deleteでデータを削除した後も、「文字列」の書式が残ってしまうので、以降の事を考えると、Deleteで共に消えてしまうアポストロフィーの方が便利かとは思います。
posted by らぼ at 20:22| Comment(3) | エクセル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月30日

エクセルが突然英語表記になった

通常、エクセルの画面は

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日本語に対応しています。これが突然英語表示になってしまいました。

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エクセルの[オプション]には

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「言語」という個所があり、表示言語などを選択する事ができるよ鵜になっています。ここが「日本語」になるよう設定する事で、日本語表示に戻すことができるかと思います。

が、WordやExcelなどの画面が突然英語表示になってしまう現象は、Office2016(プレインストール版)で確認されているようで、これらはOfficeの更新で現象が回避できる可能性があります。

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Microsoft Storeを起動してください。

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右上の[ダウンロードと更新]をクリックします。「20」という数値は、ダウンロード待ちのアプリが20項目あるという意味です。

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ここに並ぶアプリの中から、Excel2016(またはWord2016)を選択して、ダウンロードを始めます。表示されていない場合は「最新情報を取得する」のボタンを押して対処してください。
posted by らぼ at 14:18| Comment(0) | エクセル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月25日

ゼロを表示させない

エクセルは計算することができますから、当然、セルにゼロ値が入ることがあります。この「ゼロ」を表示させずに「空欄」にしておきたい…というご相談です。

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取り敢えず、サンプルデータを用意しました。検定試験の採点結果の表という勝手なイメージですが、内容はさておき、この表の中に何回か出て来る「0」表示を空欄にしようと思います。

方法はいくつかあると思いますが、一つ目の方法として、セルの書式設定で指定する方法をまずご案内します。

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先ず、該当欄を範囲選択してください。この時に「0」のところだけを範囲指定する事は止めた方が良いと思います。目の前のわずかなデータの該当箇所を範囲選択することは、難しくはありませんが、エクセルのワークシートというのは広大で、もっと大量のデータを処理しなければならないことも多いものです。そういう時に、手作業で必要な範囲指定をしていく…というのは、合理的ではありません。無条件に全体を範囲選択して、命令を実行し、必要な個所だけに反映していくという方法をとるべきだと考えます。

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[セルの書式設定]ダイアログボックスを開いてください。「表示形式」タブで、分類を「ユーザー定義」にします。上図のように、右側の「種類」部分の一番上のテキストボックス内をクリックして「0;-0;;@」と入力してください。これでOKすると

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「0」が入っていた箇所が空欄になります。

書式設定のダイアログボックス「表示形式」では、1つのセルに対し4つの場合の書式を設定する事ができます。4つとは「値が正の数の場合」「負の数の場合」「0の場合」「文字列の場合」です。そして、それらはこの順に「;」マークで区切って書くという風にルールが定まっています。つまり「正の数の場合は0…セルのデータをそのまま数値として表示させます」「負の数の場合は-0…セルのデータにマイナス記号を付けて表示させます」「0の場合…何も表示しません」「文字列の場合…そのまま文字列を表示させます」という意味になり、「ゼロは何も表示しない」という命令を出したことになります。

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もっと手軽かも知れないのが、エクセルのオプションを利用する方法です。この場合は、該当のファイルを開くだけで、結構です。[ファイル][その他][オプション]を選びます。

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「Excelのオプション」ダイアログボックスが表示されますので、「詳細設定」を選択し、下の方にスクロールして「次のシートで作業するときの表示設定」の個所で、該当のシート名が表示されているのを確認し「ゼロ値のセルにゼロを表示する」のチェックを外してください。

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表示形式を設定した時と同様に結果になると思います。
posted by らぼ at 18:36| Comment(5) | エクセル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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